短時間リハビリ虐待防止マニュアル
高齢者虐待防止のための指針
(虐待防止の基本姿勢)
1. 利用者の尊厳を保持するため、いかなる時も利用者に対して虐待を行ってはならない。そのため、当施設の基本的な考え方として、この指針を定め、職員が高齢者虐待について理解し、虐待を未然に防ぐ方策を共有する。
(虐待の定義)
2. 老人福祉法(昭和38年法律第133号)及び介護保険法(平成9年法律第123号)に規定する「要介護施設」又は「要介護事業」の業務に従事する職員が行う次の行為とされています。
(1) 身体的虐待:利用者の身体に外傷が生じ、または生じるおそれのある
暴力を加えること、また正当な理由もなく身体を拘束すること。
(2) 介護・世話の放棄・放任:意図的、結果的であるかを問わず、行うべきサービス提供を放棄または放任し、利用者の生活環境や、身体・精神状態を悪化させること。
(3) 心理的虐待:利用者に対する著しい暴言、または著しく拒絶的な対応、
その他の利用者に心理的外傷を与える言動を行うこと。
(4) 性的虐待:利用者にワイセツな行為をすること、または利用者にワイセツな行為をさせること。
(5) 経済的虐待:契約者の同意なしに金銭を使用する、または契約者が希望する金銭の使用を理由なく制限すること。
(虐待・不適切なケアの未然防止の取り組み)
3. 当施設の職員は虐待・不適切なケアの未然に防ぐために以下の取り組みを実施する。
(1) 事故や苦情の詳細な分析と再発防止に関する取り組み。
(2) 提供する介護サービスの点検と、虐待に繋がりかねない不適切なケアの改善による介護の質を高めるための取り組み。
(3) 施設職員が一体となって権利擁護や虐待防止の意識の醸成と、認知症ケア等に対する理解を高める研修の実施・教育等の取り組み。
(4) 指針及びチェックリストの定期的な見直しと周知。
(虐待発生時の対応)
4. 虐待の発見及び通報
① 職員は利用者、契約者または職員から虐待の通報があった場合は、本指針に沿って対応する。
② 利用者に対して虐待等が疑われる場合は、施設長に速やかに報告すると
ともに、施設長は保険者に報告し、速やかに解決に繋げる。
③ 通所利用者及び短期入所利用者については、上記の対応に加えて、居宅担当ケアマネにも報告をする。
5. 虐待に対する職員の責務
① 施設内における高齢者虐待は、外部から把握しにくいことが特徴であることを認識し、職員は日頃から虐待の早期発見に努めなければならない。〈ケアの質を定期的に見直す〉
ケース会議にて利用者個々の状態を把握し、サービス内容を検討する
② 虐待防止委員会は施設内において、虐待を受けたと思われる利用者を発見した場合、速やかに施設長へ報告する。施設長・管理者は虐待防止委員会を開催し、速やかに保険者に通報しなければならない。
〈発見した場合の初期対応〉
1. 利用者の安全確保
2. 事実確認
3. 委員会の開催・情報共有と対策の検討(虐待防止・身体拘束適正委員会委員)
4. 本人・家族への説明及び謝罪
5. 関係機関への報告
6. 原因分析と再発防止の取り組み
(施設長と虐待防止委員会の責務)
6. 虐待防止・身体拘束適正委員会 委員構成
① 施設長
② 各管理者
③ 介護主任
④ 計画作成担当者
⑤ 事故防止委員会委員
7. 施設長の責務
① 虐待内容及び原因の解決策の責務
② 虐待防止のため当事者との話し合い
③ 虐待防止に関する一連の責任者
8. 虐待防止委員会の責務
①利用者からの虐待通報受付
②職員からの虐待通報受付
③ 虐待内容と契約者の意向の確認と記録
④ 虐待内容の施設長への報告
(虐待防止チェックリスト、職員セルフチェックリストについて)
9. 初心に戻り、職員自身のケアを見つめ直すために、定期的に自らの行動を確認する。
集計は虐待防止委員会で取りまとめ、委員会で報告する。
(当該指針の閲覧について)
10. 当指針は求めに応じ、いつでも閲覧できるように文書の掲示等で公表する。
令和 6年3月1日
【事業者】
所在地 富山市針原中町336番地
名称 医療法人社団 正啓会成和病院通所リハビリテーション
代表者名 小西 啓子
管理者 小西 秀男
成和病院 通所リハビリテーション虐待防止・身体拘束委員会概要
構成メンバー
《管理者》・小西 秀男(医師)
《責任者》・作田 裕子(作業療法士)
《委員》 ・羽深 美利(作業療法士)・井上 香(介護福祉士)・河縁 晴美(介護福祉士)
・委員会については3ヶ月に1回の頻度での開催とする。
・開催場所はリハビリ室とするが、オンライン会議(WEB会議)も可能とする。ただし、ガイドラインを遵守する。
・委員会での検討事項は以下の通りとする。
①虐待防止・身体拘束委員会や事業所内の組織に関すること
②虐待防止のための指針の整備に関すること
③虐待防止のための職員研修の内容に関すること
④虐待等について、従業者が相談・報告できる体制整備に関すること
⑤従業者が虐待等を把握した場合に、市町村への通報が迅速かつ適切に行われるための方法に関すること
⑥虐待等が発生した場合、その発生原因等の分析から得られる再発の確実な防止策に関すること
⑦前号の再発の防止策を講じた際に、その効果についての評価に関すること
令和6年3月現在